ピラティスとは
ピラティスとは、1883年にドイツのメンヒェングラートバッハで生まれた、ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス氏が開発したメソッドであり、ジョセフ氏自身は「コントロロジー」と呼び、身体と心をコントロールする学問であると述べています。
ピラティスマシンの歴史
第一次世界大戦が始まった1914年。ピラティス氏は、サーカス団の一員としてイギリスを巡業中に、敵国の捕虜としてイギリスのマン島に勾留されます。
そこでしなやかに、俊敏に動く猫の動きに注目をし、様々な学びのもとに自ら考案した身体訓練法と、動物の動きから得た着想も組み合わせ、エクササイズの指導を行う様になりました。
また、負傷した兵隊のリハビリテーションの為に、収容所にあったベッドを改良して創り上げたのが、現在の「トラピィーズテーブル(キャデラック)」の原型と言われています。
そうしたマシンを使った運動を自ら実践し、効果に確信が持てたピラティス氏は、それを収容所の捕虜へと指導をしていったのが、ピラティスの始まりでもあるとも考えられます。
ニューヨークでスタジオを開設
1919年に勾留を解かれると、1926年にアメリカへと亡命をします。そして、その船の中で妻となるクララ氏と出会い、ニューヨークの8番街にて2人でスタジオを開設します。
ニューヨークのピラティス氏のスタジオの近くにて有名なバレエ団が活動をしており、著名なダンサーもピラティス氏のスタジオへ通う様になり、バレエ団員のリハビリテーションや怪我の予防の為に指導を担う様になっていきました。
更にはそうした評判が広まり、様々なクライアントがスタジオに訪れるだけではなく、ハリウッドまで伝わり、ハリウッドスターもピラティス氏のスタジオに通う様に。
世界中の人々の健康を目指したコントロロジー
1934年にピラティス氏初の著書となる「Your Health」を出版し、その中で自らのメソッドを「コントロロジー」と名付けます。
コントロロジーを通して、身体と心を完璧に調和させることで、世界中の全ての人々を健康にできると信じていたと言われています。
そして、1967年に86歳で亡くなった後は、クララ氏と弟子のロマーナ氏がスタジオの運営を引き継ぎ、指導を続けていくと共に、第一世代と呼ばれる8人の直弟子達が、それぞれのスタジオで後進を育て、少しずつ世界中へと拡がっていきました。
幅広い人が行えるコントロロジー
上記の様に、負傷した兵隊のリハビリテーションとしてコントロロジーが生まれたことから、高齢者や体に不調のある人、運動経験が少なく身体を動かすのが苦手な方でも、無理なく取り組めるエクササイズです。
特にリフォーマーやタワー、キャデラック、チェアなど、ピラティスマシンを活用したエクササイズは、マシンが動きのサポートをしてくれる為、ピラティスが初めての人にも、更にはアスリートのスポーツパフォーマンスの向上にも効果的です。