エクササイズ

腕が挙がりにくい人へのリフォーマーを活用したスワン

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こんにちは。
ピラティスマシンFactoryです。

ピラティスリフォーマーで行う代表的なエクササイズの一つに「スワン」があります。

スワンは胸椎伸展の促通や姿勢改善、肩甲帯機能の向上などを目的として、多くのマシンピラティススタジオで実施されています。しかし実際のレッスンでは、

・腕が耳の横まで挙がらない
・肩が詰まる
・腰ばかり反る
・首や肩に力が入る

といった場面も少なくありません。

特に肩関節屈曲制限があるクライアントに対して、単純に「もっと反りましょう」「腕を伸ばしましょう」と指導すると、代償運動を助長してしまうことがあります。

本記事では、肩関節屈曲制限がある方に対して、なぜスワンが難しくなるのか、そしてリフォーマーを活用してどのように調整すれば安全かつ効果的に実施できるのかを解説します。

なぜ腕が挙がりにくい人はスワンが苦手なのか?

スワンでは単純な脊柱伸展だけではなく、

・肩関節屈曲
・肩甲骨上方回旋
・肩甲骨後傾
・胸椎伸展

が同時に求められます。

特に重要なのが肩甲骨の上方回旋と胸椎伸展です。
肩関節屈曲制限がある方では、

・小胸筋
・大胸筋
・広背筋

などの柔軟性低下や、

・前鋸筋
・僧帽筋下部線維

などの機能低下によって、肩甲帯が適切に機能しにくくなっています。
その結果、

・腰椎過伸展
・肋骨前方突出
・頸部伸展
・僧帽筋上部の過活動

などの代償運動が出現しやすくなります。

つまり、「スワンが苦手」というよりも、「肩を安全に挙上できる環境が整っていない状態」と考える方が適切だと言えます。

スワンで腰が反りやすい理由

肩関節屈曲制限がある方がスワンを行うと、腰椎だけが大きく反ってしまうケースがあります。

本来、胸椎伸展は肩関節の屈曲や肩甲骨の後傾をサポートする重要な役割を担っています。

しかし胸椎の可動性が不足すると、身体は必要な可動域を確保するために腰椎を使って代償しようとします。

すると、

・腰部の圧迫感
・下位肋骨の前方突出

などが起こりやすくなります。
そのため、スワンを実施する前に胸郭や肩甲帯の可動性を改善しておくことが重要です。

肩関節屈曲制限を評価する方法

スワンが難しいクライアントに対しては、まず肩関節屈曲の評価を行いましょう。

観察ポイントとしては、

・腕を耳の横まで挙げられるか
・肋骨が前方へ突出しないか
・腰椎が過度に反らないか
・肩がすくまないか

などが挙げられます。

また、壁に背中をつけた状態で両腕を挙上するテストも有効です。

この際に肋骨が浮き上がったり、腰と壁の隙間が大きくなったりする場合は、肩関節だけでなく胸郭や胸椎の可動性低下も考慮する必要があります。

リフォーマーでスワンを行うメリット

肩関節屈曲制限がある方に対してスワンを指導する際、リフォーマーは非常に有効なツールとなります。

マットピラティスでは床面に対して身体をコントロールする必要がありますが、リフォーマーではフットバーやスプリングを活用することで運動環境を調整できます。

特に、

・フットバーの高さ調整
・スプリング負荷の変更
・可動域のコントロール

ができることは大きなメリットです。

クライアントの身体機能に合わせて難易度を調整できるため、代償運動を抑えながら理想的な動作を学習しやすくなります。

フットバー調整の重要性

肩関節屈曲制限がある方へのスワンで、見落とされやすいのがフットバーの設定です。

標準的な高さでは肩関節に大きな屈曲角度が求められるため、

・肩の詰まり感
・僧帽筋上部の過活動
・腰椎過伸展

が生じやすくなります。

そこでフットバーを低く設定すると、必要な肩関節屈曲角度が減少します。
結果として、

・肩へのストレス軽減
・代償運動の減少
・胸椎伸展の促通

が期待できます。
これはリフォーマーならではの大きな利点といえるでしょう。

リフォーマー選びで確認したいポイント

ピラティススタジオや施設でリフォーマーを導入する際は、

・フットバーの調整幅
・キャリッジの滑走性
・スプリングの選択肢
・安定性

を確認しておくことが重要です。

特に身体機能に制限があるクライアントへ対応する場合、細かなセッティング変更ができるリフォーマーほど指導の幅が広がります。

まとめ

肩関節屈曲制限がある方にとって、スワンは難易度の高いエクササイズです。

しかし問題はスワンそのものではなく、肩甲帯や胸郭が十分に機能していないことにある場合が少なくありません。

リフォーマーはフットバーやスプリングを調整することで、一人ひとりの身体に合わせた環境設定が可能です。

エクササイズにクライアントを合わせるのではなく、クライアントに合わせてエクササイズを調整する。

その柔軟性こそが、リフォーマーを活用する大きな価値の一つといえますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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理学療法士
中北貴之

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