歩き方改善に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ
こんにちは。
ピラティスマシンFactoryです。
今回は、歩き方の改善に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズをご紹介いたします。
歩行の運動学と併せて確認していきましょう!
歩行周期
歩行に必要な運動学を考えるうえでは、「ランチョ・ロス・アミーゴ国立リハビリテーション病院」という、歩行分析の研究で世界的に有名な施設が提唱している方式によって、以下の8つの周期に分けて考えられることが一般的です。
①初期接地(IC:Initial Contact)
②荷重応答期(LR:Loading Response)
③立脚中期(MSt:Mid Stance)
④立脚終期(TSt:Terminal Stance)
⑤前遊脚期(PSw:Pre-Swing)
⑥遊脚初期(ISw:Initial-Swing)
⑦遊脚中期(MSw:Mid-Swing)
⑧遊脚終期(Tsw:Terminal-Swing)
上記のように、歩行運動は8つの周期に分かれており、それぞれで必要な関節の動きや筋活動は異なります。
例えば、初期接地から荷重応答期においては、足が地面に接地した際の衝撃を吸収しながら前方への動きを誘導していくことが求められます。
この初期接地での関節角度の目安は、足関節は底屈背屈0度、膝関節は軽度屈曲もしくは完全伸展位です。
筋活動では、「前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋」といった足関節背屈筋群が遠心性に収縮することで、ショックアブソーバーの役割となって接地時の衝撃を吸収します。
立脚中期後半から立脚終期にかけては、「下腿三頭筋、後脛骨筋、腓骨筋」などの足関節底屈筋群が遠心性に収縮することで、下腿が前傾し過ぎないように制動しています。
立脚終期での関節角度の目安は、足関節背屈10度、膝関節軽度屈曲、股関節伸展10~15度が必要です。
このように、一口に歩行と言っても、どこの周期の動きを改善したいのかによって必要な運動は変わりますので、まずは問診や動きの評価をすることが大切ですね。
歩行の立脚中期後半から立脚終期に必要な運動
今回は、歩行の立脚中期後半から立脚終期にかけての運動に注目したいと思います。
この周期では、前に進むための推進力の形成が求められており、その為には足関節背屈と股関節伸展に伴い、足関節底屈筋群や股関節屈筋群が引き伸ばされて力を溜め込むことで、下肢を前方に振り出す原動力となります。
輪ゴムを遠くに飛ばしたい時に、しっかりとゴムを引き伸ばすのと同様のイメージですね。
例えば、足関節の背屈可動域制限によって、この力の溜め込みが上手く出来ないと、下肢を前に振り出すために股関節屈筋群を過剰に使わざるをえなくなってしまいます。
そうすると、長時間歩いていると太ももが張りやすい、股関節が痛くなるなどの症状の一因にもなると考えられます。
足関節の背屈制限は、スムーズな歩行を妨げる一因となりますので、要チェックですね!
ピラティスリフォーマーを活用したベアフットワーク
足関節の背屈制限があるクライアントにおすすめのピラティスリフォーマーエクササイズが、ベアフットワーク。
ベアフットワークでは、下腿三頭筋や後脛骨筋、長腓骨筋といった足関節底屈筋群の伸張性を高めることが出来るので、足関節の背屈制限の改善に効果的です。
静的なストレッチとして20秒程度伸ばして頂いても結構ですが、リズミカルに左右交互に足関節の底屈と背屈を繰り返すことで、足関節周囲にある筋肉や脂肪など軟部組織同士の滑走性を高めることも出来るので、デスクワークなどで一日の活動量が少ない方などには、左右交互運動もオススメです。
足関節の背屈制限があると、つま先を外に向けた足部外転によって代償しやすいので、注意して行いましょう。
今回は、歩き方改善に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズとして、ベアフットワークをご紹介しました。
適切な足関節の背屈可動域を維持することで、スムーズな歩行につなげていきましょう!
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
理学療法士
中北貴之