エクササイズ

「太ももの張り」改善に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ

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「太もも(前もも)の張りが気になる」というお悩みを抱えている方は、多くいらっしゃるかと思います。

そのような方に多いのが、大腿四頭筋のオーバーユースに伴うスティフネス(stiffness)や、過剰な筋緊張による太ももの張りです。

その背景となる要因としては、
・股関節がうまく使えていない
・足関節の可動性が低下している

など、様々なことが考えられますが、見落とされがちなのが末梢神経の絞扼や滑走障害です。

末梢神経は、末梢からの感覚情報を中枢へ伝えるとともに、中枢からの運動指令を末梢へ伝える役割を担っています。

そのため、末梢神経が絞扼されると、感覚入力や筋出力の低下による筋緊張の亢進を引き起こすだけでなく、循環不全に伴う過緊張にもつながると考えられます。

大腿四頭筋を支配する大腿神経

大腿四頭筋を支配しているのが大腿神経

大腿神経は、第2~4腰神経により構成される末梢神経で、大腰筋と腸骨筋の間を走行した後、鼡径靭帯の下では腸腰筋の表層を通過して大腿部へと走行していきます。

なお、大腿四頭筋の他にも、腸骨筋・縫工筋・恥骨筋を支配しています。

この大腿神経が絞扼されやすいと考えられている場所が、腸腰筋と鼡径靭帯の間です。

つまり、腸腰筋の伸張性が低下したり、過緊張な状態になるとと大腿神経を絞扼しやすくなるということです。

姿勢を例に考えてみましょう。

スウェイバック姿勢や骨盤後傾位では大腿骨頭の臼蓋被覆が減少し、腸腰筋の持続的な遠心性収縮によって筋は過緊張状態になります。

また、その他の股関節前方組織も伸張された状態となるため、腸腰筋と鼡径靭帯の間で大腿神経が圧迫されやすくなります

一方、腸腰筋は「腰椎の伸展・骨盤の前傾・股関節の屈曲」に作用する筋であるため、腰椎伸展や骨盤前傾が強い反り腰姿勢では、伸張性の低下や緊張の亢進が生じやすいと考えられます。

その結果、大腿神経を介して大腿四頭筋の緊張が高まり、太ももが張った状態になっている可能性があります。

反り腰になる要因

それでは、「なぜ反り腰になるのか?」という点について、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
構造的要因機能的要因に分けてることで、整理しやすくなるかと思います。

骨盤固有角(PI:pelvic incidence)が大きい
仙骨上面に垂直な線-仙骨上面中点と大腿骨頭中心を結んだ線の角度。
思春期に決定される個人特有の骨盤(仙骨)の傾き。

臼蓋形成不全がある
寛骨の発育不全により、骨盤を前傾して被覆率を高める。

腰椎骨盤帯や股関節の安定性低下
脊柱起立筋や広背筋などグローバルマッスルの過緊張により腰椎伸展位になる。

高強度な運動習慣(スポーツや筋力トレーニング)
脊柱起立筋、広背筋、大殿筋といったグローバルマッスルの過緊張により腰椎伸展位になる。

中枢神経系の機能低下
運動不足や栄養の質不足などに伴う中枢神経系の筋緊張コントロール異常により、脊柱伸展筋群が過緊張になる。

構造的要因である骨盤固有角臼蓋形成不全については、エクササイズによる改善が難しい部分です。

一方で、機能的要因に関しては身体の使い方の問題となるため、改善が見込めます。

例えば、腰椎骨盤帯や股関節の安定性低下がみられる場合には、多裂筋や深層外旋六筋などのローカルマッスルを活性化することが、手段の一つとなります。

また、スポーツや筋力トレーニングなどによる高強度な運動習慣がある場合でも、リリースやストレッチなどで適切にケアを行うことが重要だと考えられます。

太ももの張り改善に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ

大腿四頭筋や腸腰筋などの股関節屈筋群の緊張亢進や伸張性低下によって、大腿神経を絞扼しやすくなると考えられます。

そこでオススメのピラティスリフォーマーエクササイズが、クアドストレッチランジ。

股関節屈筋群をストレッチするのに効果的なエクササイズです。

股関節屈筋群をより選択的にストレッチするためには、骨盤後傾位を保つことがポイントです。

腰・股関節・膝に不調がある場合は、痛みや嫌な違和感が無いかを確認しながら行いましょう。


今回は、太ももの張りについて、姿勢と末梢神経の関係という視点から解説いたしました。

「筋肉が硬くなっている」という状態はあくまで最終的な結果であり、必ずその背景には根本的な原因が存在します。

また、その原因は一つだけとは限らず、複数の要因が重なり合っているケースも少なくありません。
そのため、一つの視点に偏らず、さまざまな角度から考えていくことが大切ですね。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士
中北貴之

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