エクササイズ

末梢神経からひも解く肩コリとピラティスリフォーマーエクササイズ

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こんにちは。
ピラティスマシンFactoryです。

ピラティスのレッスンにいらっしゃるクライアントの中には、肩こりに悩まれている方も多いのではないでしょうか。

今回は、肩こりを末梢神経の観点からひも解き、改善に効果的なピラティスリフォーマーのエクササイズをご紹介します。

末梢神経とは

末梢神経は、末梢からの感覚情報を中枢へ伝えるとともに、中枢からの運動指令を末梢へ送る役割を担っています。

そのため、末梢神経が絞扼されると感覚入力や筋出力が低下し、機能不全につながる可能性があります。

例えば、人体で最も長く太い末梢神経であり、最も広い領域を支配しているのが坐骨神経です。

この坐骨神経は、ハムストリングと下腿より末梢の全ての筋の運動を支配しています。
また、大腿後面の皮膚知覚と、膝関節より末梢では伏在神経支配領域(膝関節内側~足関節内側)を除く全ての皮膚知覚を支配しています。

そのため、坐骨神経がどこかで絞扼されると、下肢の筋力が低下したり、痺れが生じたりするわけですね。

また、筋に分布する動脈や静脈の多くは神経と伴走しているため、神経が絞扼されることで循環不全が起き、筋の硬さを招くことも考えられます。

このように、末梢神経の走行を理解しておくことは、コンディショニングエクササイズにおいて非常に重要です。

今回は、肩こりの原因となりやすい肩甲挙筋や菱形筋を支配している肩甲背神経について、学びを深めていきましょう。

肩甲背神経の機能解剖

肩甲背神経支配の筋

肩甲挙筋
・肩甲骨の挙上、内転、下方回旋
・頸椎の伸展、同側側屈、同側回旋

菱形筋
・肩甲骨の挙上、内転、下方回旋
・頸椎の屈曲、同側への側屈、対側への回旋

肩甲背神経の走行

肩甲背神経は第5頸椎の神経根から起こり、肩甲挙筋や大小の菱形筋を支配しています。

腕神経叢から分岐した後は中斜角筋を貫通して走行し、両筋へと分布します。

肩甲背神経が支配する肩甲挙筋は、肩コリの原因となりやすい筋としても有名です。

この神経は頸椎から出たのち中斜角筋を貫通して走行するため、ストレートネックのように頸椎アライメントが乱れると、周囲の筋の滑走性や伸張性が低下し、神経の滑走が阻害されやすくなります。

その結果、肩甲挙筋の過緊張につながり、いわゆる“肩のコリ”の一因となることが考えられます。

さらに、斜角筋群は呼吸補助筋としても働くため、安静時呼吸の主動筋である横隔膜(約70〜80%を担う)の機能低下が起こると、代償的に斜角筋への負担が増大します。

つまり、肩コリの改善には肩周囲だけでなく、胸郭や呼吸パターンへのアプローチも大切であることが、神経走行を含めた解剖学的な視点からも理解できますね。

また、肩甲挙筋と菱形筋はいずれも、肩甲骨の挙上および下方回旋に作用する筋です。

そのため、肩甲背神経の滑走が阻害されてこれらの筋が過緊張状態になると、肩甲骨を引き上げる方向の働きが強まり、結果として肩がすくみやすくなります。

とくに、ショルダープレスのように肩関節を最大屈曲位で行うエクササイズ、あるいはローオブリークツイストのように上肢で体重を支持する種目では、肩甲骨の安定性が重要です。

過緊張状態にある肩甲挙筋や菱形筋が優位に働くと、肩をすくめる代償動作が起こりやすくなり、結果として肩こりにつながります。

胸郭のアライメント改善に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ

このように、肩甲挙筋や菱形筋の過緊張は肩こりにつながると考えられるので、肩甲背神経が絞扼されないように、胸郭のアライメントを整えることはとても大切です。

そこでおすすめのピラティスリフォーマーエクササイズが、ラウンドバック。

ラウンドバックは脊柱全体を屈曲して行うこともありますが、パソコンやスマートフォンの長時間の使用によって、多くの方が上位胸椎屈曲位になっているので、両手を上半身の後ろに着き、胸椎を伸展させるやり方がおすすめです。

指先を足の方に向けると、上腕二頭筋のストレッチ効果が高まります。
一方で、肩がすくんでしまったり手首に痛みが出るようでしたら、指先を側方に向けると行いやすくなります。

また、キャリッジの素材によってはお尻が滑ることもありますので、そのような場合は滑り止めシートなどを敷いて行いましょう。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士
中北貴之

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