エクササイズ

腹斜筋群の活性化に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ

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こんにちは。
ピラティスマシンFactoryです。

日常生活動作、スポーツパフォーマンスを問わず、体幹機能の重要性は広く知られています。

中でも、”コア”と呼ばれる腰椎骨盤帯の安定性は、環境や課題に合わせて適切な運動を選択するために非常に大切です。

今回は、コアの側方安定化機構として主役となる腹斜筋群の機能解剖と、活性化に効果的なエクササイズについて解説いたします。

外腹斜筋と内腹斜筋の機能解剖

腹筋群は、表層から「腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋」の4つの筋肉によって構成されており、体幹部の安定性や可動性に関与しています。

今回のテーマである外腹斜筋と内腹斜筋は側腹筋群に分類され、コアの側方安定化に重要な筋肉です。

まずは、それぞれの起始部や停止部、作用などの機能解剖を確認していきましょう!

外腹斜筋
・起始部
 第5~12肋骨の外側

・停止部
 腹直筋鞘を介して白線、
 腸骨稜外唇の前方1/2、
 鼠径靭帯

・神経支配
 肋間神経(T7~T12)

・作用
 体幹の屈曲、同側側屈、反対側回旋
 骨盤の後傾


内腹斜筋
・起始部
 胸腰筋膜、
 腸骨稜、
 鼠径靭帯

・停止部
 第9~12肋骨
 腹直筋鞘を介して白線

・神経支配
 肋間神経(T10~L1)

・作用
 体幹の屈曲、同側側屈、同側回旋
 骨盤の後傾


外腹斜筋は、両側同時に働くと体幹を屈曲に作用しますが、肋骨の外側面から内下方に走行しているので、片側だけ収縮すると反対側への屈曲+回旋に作用します。

一方、内腹斜筋は外腹斜筋に直交する形で、内上方に走行しているので、両側同時に働くと体幹の屈曲に作用しますが、片側のみ収縮した場合は、体幹を同側へ屈曲+回旋させます。

さて、肩関節機能において重要な筋の一つである前鋸筋は、肩甲骨の安定化や、肩甲骨の上方回旋に作用しており、肩関節の動きを円滑にしています。

この前鋸筋の起始部と外腹斜筋の起始部は、お互いに咬み合うように強固に付着していると言われており、関係性の深い筋です。

外腹斜筋が活動することで体幹部が安定し、そのうえで前鋸筋が作用し、肩関節の機能的な動きが実現しているというわけですね。

内腹斜筋を細かく見てみると、「上部線維」「中部線維」「下部線維」に分類されます。

なかでも、内腹斜筋の下部線維は、コルセットベルトのように骨盤内を横方向に走行しており、腹筋群で最深層を走行する腹横筋と共に、骨盤帯を安定させる重要な筋です。

例えば、上半身と下半身のつなぎ目である仙腸関節は、立位で片側に荷重量を増やすと、荷重側の仙腸関節に剪断ストレスが生じます。

この時、荷重側の内腹斜筋下部線維の筋活動は増加することが分かっており、仙腸関節の安定性を高めていると考えられています。

腹斜筋群の活性化に効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ

腰椎骨盤帯の安定化だけでなく、肩関節の機能にも重要な外腹斜筋と内腹斜筋。

体幹の屈曲や回旋に作用する筋肉ですので、「カールアップ」や「きゃっとばっく」のような屈曲系のエクササイズや、ツイストカールアップのような回旋系の種目で活性化できます。

多くのエクササイズで動員される腹斜筋群ですが、今回ご紹介するのはピラティスリフォーマーを活用したトールニーリングツイスト

トールニーリングツイストは、スプリングの抵抗が加わった状態での体幹の回旋動作となるため、腹斜筋群の活性化に非常に効果的なエクササイズです。

両手でループを握って実施するだけでも腹斜筋群は使われますが、慣れてきたらワンハンドでリーチ動作を行うことで、外腹斜筋と連結する前鋸筋の活性化効果も高まります。

さらにレベルアップするなら、ハーフニーリングの姿勢となり、上肢をリーチする側と反対側の足を前に出し、前方荷重位になることで、外腹斜筋から反対側の内転筋群を結ぶ「Anterior Oblique System」の強化にもなります。

ただし、ハーフニーリングでの回旋動作はバランス保持が難しく、転倒のリスク高くなりますので、対象者を考慮して実施してください。


今回は、コアの側方安定化機構として主役となる腹斜筋群の機能解剖と、活性化に効果的なエクササイズとして、ピラティスリフォーマーを活用した「トールニーリングツイスト」をご紹介しました。

腹斜筋群は体幹の安定性や可動性に重要な筋肉ですので、様々なエクササイズで活性化し、コンディションを整えていきましょう!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士
中北貴之

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