エクササイズ

多裂筋の活性化に効果的なピラティスタワーエクササイズ

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こんにちは。
ピラティスマシンFactoryです。

今回は、SNSやメディアでもよく取り上げられる多裂筋の機能解剖と、活性化に効果的なピラティスタワーエクササイズをご紹介いたします!

多裂筋の機能解剖

椎骨の横突起と棘突起の間を埋めるような形で走行し、脊柱の安定性に関わっている多裂筋。

横隔膜、腹横筋、骨盤底筋と共に、腰椎骨盤帯の安定化機構であるインナーユニットを構成している筋としても有名です。

多裂筋というと「腰椎の安定性」というイメージが強いかもしれませんが、第1頸椎を除く全ての脊椎に、2~4個の椎骨を飛び越えるようにして付着しています。

とはいえ、多裂筋は腰部で非常に発達しており、エクササイズ等でも腰部が注目されることが多いので、今回は腰部多裂筋について解説いたします。

浅層
①上後腸骨棘~第1腰椎棘突起
②背側仙腸靱帯の上部~第2腰椎棘突起
③背側仙腸靱帯の下部~第3腰椎棘突起
④仙骨下部背側~第4腰椎棘突起
⑤正中仙骨稜~第5腰椎棘突起

深層
乳頭突起と椎間関節~2つ上の棘突起

※細か過ぎて覚えられないという方は、とりあえず「上方内側に向かって、斜めに走行しているんだな」というイメージを持っていただければOKです!

脊髄神経後枝内側枝

・脊柱の伸展、側屈、回旋
・骨盤の前傾

多裂筋は、脊髄神経後内側枝という神経によって支配されています。

この脊髄神経後枝内側枝というのは、椎間関節も支配している神経なんです。

つまり、多裂筋と椎間関節は同一の神経に支配されているということ。

そのため、椎間関節が原因となる腰痛になると、脊髄神経後枝内側枝を介した反射により、多裂筋の攣縮(筋緊張が持続的に亢進した状態)が生じることに。

多裂筋は仙腸関節の安定性にも大きく関わる筋ですので、多裂筋が攣縮している状態だと、仙腸関節痛につながることも考えられます。

また、腰部多裂筋は下位で最も発達しており、中位腰椎レベルでの多裂筋と脊柱起立筋の割合はほぼ同等ですが、下位腰椎では多裂筋が占める割合が80%にもなる為、多裂筋が攣縮して筋内圧が高い状態だと、慢性的な腰痛の一因にもなります。

そのような場合、徒手やツールを使って多裂筋をリリースしたり、きゃっとばっくやヒップリフトのエクササイズで、分節的に脊柱を動かし、痛みの無い範囲で「筋の収縮-弛緩」を繰り返すこともオススメです!

多裂筋を活性化するには?

多裂筋は脊柱の伸展や側屈および回旋、骨盤の前傾に作用する筋です。

ただ、同じ脊柱の後方にある脊柱起立筋と比べ、深層に位置し、筋の長さも短い多裂筋は、脊柱の大きな動きへの関与よりも、椎体間の安定化への貢献が大きいと考えられています。

そのため、マットエクササイズであれば、ヒップリフトで分節的に脊柱をコントロールするように行ったり、クラムシェルのような種目で、腰椎と骨盤が過剰に動かないようにしておくことで活性化できます。

クラムシェルでは、腰椎や骨盤を床に対して垂直に保つことで、回旋に対して抗することになるので「抗回旋」の筋としての作用ですね。

ピラティスタワーを活用した多裂筋エクササイズ

続いては、ピラティスタワーを活用したエクササイズもご紹介いたします。

様々な種目がありますが、今回ご紹介するのはスイミング。

ロングボックスの上で腹臥位の良姿勢を保とうとするだけでも、多裂筋が動員されますが、その状態で上肢や下肢の挙上動作を行うことで、より一層活性化することができます。

さらにさらに!

ピラティスタワーを活用することで、スプリングによる抵抗が加わるので、より効果的であると考えられます。

スプリングを取り付ける位置を高く設定することで、上肢の挙上動作をアシストするように力が働くので、初めて行う場合や、脊柱の伸展運動が苦手だという方には、高めの位置から始めてみてください。

なお、スプリングの取り付ける位置を低くすると強度が高くなりますので、慣れてきたらバリエーションとして使用しましょう。

今回は、腰部多裂筋の機能解剖と、活性化におすすめのピラティスタワーエクササイズとして、スイミングをご紹介いたしました。

コアの安定化機構であるインナーユニットとしても働く腰部多裂筋。

慢性腰痛や仙腸関節痛への関与している筋でもありますので、過緊張であればリリースや脊柱の分節的な動きで筋の循環を良くし、筋収縮を促したいのであれば、スイミングのようなエクササイズで活性化してみてください。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

理学療法士
中北貴之

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