エクササイズ

オープンシザース姿勢の改善に効果的なピラティスチェアエクササイズ

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こんにちは。
ピラティスマシンFactoryです。

今回は、オープンシザース姿勢の改善に効果的なピラティスチェアエクササイズを、ハムストリングの機能解剖とあわせてご紹介いたします。

オープンシザース姿勢とは

オープンシザース姿勢とは、骨盤が過剰に前傾し、下位肋骨が外旋した状態のことで、横から見ると開いたハサミのように見えることから、そのように呼ばれています。

運動不足による脳の不活性化や、習慣的な筋力トレーニングによって、脊柱起立筋や広背筋などの脊柱伸展筋群が過緊張な状態にある方に多く見られる姿勢です。

腰椎骨盤帯を安定させるために活躍しているのが、「横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群」によって構成させるインナーユニット。

通常の安静立位姿勢では、横隔膜と骨盤底筋群が平行になって向き合うような形になることで、インナーユニットが働きやすくなり、腰椎骨盤帯の安定性を高めています。

ところが、オープンシザース姿勢では、横隔膜が付着する下位肋骨が外旋して前上方を向き、骨盤底筋群が付着する骨盤が前下方を向いてしまうため、インナーユニットの機能が低下してしまうと考えられています。

インナーユニットが働きにくくなることで、股関節をはじめとした下肢機能の低下や、腰部への負担増加に伴う腰痛など、身体にとって様々なデメリットが生じることが予想されますよね。

このようなオープンシザース姿勢を改善するためには、骨盤の後傾に作用するハムストリングの活性化が重要です。

ハムストリングの機能解剖

ハムストリングは「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」の3つの筋肉の総称で、骨盤から脛骨や腓骨に付着し、股関節の伸展、膝関節の屈曲に作用しています。

それぞれの筋肉の特徴を確認していきましょう。

起始部
・長頭:坐骨結節
・短頭:大腿骨粗線の外側唇

停止部
腓骨頭

作用
・股関節の伸展
・膝関節の屈曲
・下腿の外旋

神経支配
長頭:脛骨神経(L5~S2)
短頭:総腓骨神経(L5~S2)

起始部
坐骨結節

停止部
脛骨内側面(鵞足を形成)

作用
・股関節の伸展
・膝関節の屈曲
・下腿の内旋

神経支配
脛骨神経(L5~S2)

起始部
坐骨結節

停止部
脛骨内側顆、斜膝窩靱帯、関節包

作用
・股関節の伸展
・膝関節の屈曲
・下腿の内旋

神経支配
脛骨神経(L5~S2)

「大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋」によって構成されているハムストリングは、起立動作・歩行・ランニング・ダッシュなどなど、日常生活からスポーツ動作まで様々な場面で活躍している筋肉。

前述の通り、姿勢の観点で考えると骨盤を後傾させる主要な筋肉であり、骨盤の過前傾を改善するうえで重要な役割を担っています。

繰り返しになりますが、オープンシザース姿勢の改善においては、アプローチが必須と言っても過言ではないほど重要な筋肉です。

そこでオススメのエクササイズが、ピラティスチェアを活用したレッグカール&ハーフヒップリフト。

ピラティスチェアを活用したレッグカール&ハーフヒップリフト

ハムストリングは、膝関節の屈曲運動や股関節の伸展運動で活性化される筋肉ですので、レッグカール&ハーフヒップリフトは、ハムストリングの促通にとても効果的なエクササイズです!

ピラティスチェアを活用することで、スプリングの抵抗が加わるので、ハムストリングを知覚しやすくなります。

最初にレッグカールを行ってからハーフヒップリフトへとつなげることで、よりハムストリングを促通しやすくなるので、マットなどではハムストリングを知覚しにくいという方には特にオススメです。

大腿二頭筋は下腿の外旋に、半腱様筋と半膜様筋は下腿の内旋に作用するので、基本的には足関節内転-外転の中間位で行うようにしましょう。

もちろん、下腿を外旋させたい、もしくは内旋させたいという、何かしらの目的があれば別ですが。

スプリングが強すぎると、下腿三頭筋や脊柱起立筋に力が入りやすくなるので注意してください。

今回は、オープンシザース姿勢の改善に効果的なエクササイズとして、ピラティスチェアを活用したレッグカール&ハーフヒップリフトをご紹介いたしました。

オープンシザース姿勢になり、インナーユニットの働きが低下することで、上肢や下肢機能の低下、腰部への負担増加など、様々なデメリットが考えられますので、ピラティスを活用し、身体のコンディショニングを整えていきましょう!

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最後までお読み頂き、ありがとうございました。

理学療法士
中北貴之

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