反り腰の改善におすすめのピラティスリフォーマーエクササイズ
猫背や腰痛、その他の不定愁訴につながることがある反り腰姿勢。
今回は、反り腰の改善におすすめのピラティスリフォーマーエクササイズであるラウンドバックを、機能解剖と併せてご紹介いたします。
反り腰のデメリット
まずは、反り腰による身体への影響について確認していきましょう。
反り腰になると、脊柱を圧迫するストレスが増大するため、侵害刺激として感知されて腰痛につながるだけではなく、交感神経優位な過緊張モードにもなりやすくなります。
特に、胸郭にある後縦郭という部分は、交感神経や大動脈、食道などの大切な組織が走行しています。
反り腰になって脊柱全体のアライメントが崩れ、本来後弯しているはずの胸椎が平坦になってしまうと、後縦郭のスペースが狭くなって交感神経が圧迫されることにより、さらに交感神経優位な過緊張状態になりやすくなります。
交感神経優位な状態というのは、侵害刺激に対する閾値が低下することが報告されており、腰痛や肩こり、その他の不定愁訴にもつながります。
そのため、反り腰姿勢を改善することは、見た目の姿勢を良くするだけではなく、痛みや不定愁訴の改善にもとても大切です。
反り腰に作用する筋肉
それでは、反り腰姿勢にはどのような筋肉が関わっているのでしょうか。
代表的な筋肉が、脊柱起立筋と広背筋です。
脊柱起立筋や広背筋は脊柱の伸展に作用する強力な筋肉なので、これらの筋肉の過緊張によって反り腰姿勢になりやすくなります。
そのため、反り腰姿勢を改善するためには、脊柱起立筋や広背筋の緊張を緩和することが大切です。
脊柱を屈曲させてこれらの筋肉をストレッチするのも効果的ですが、同時に股関節の屈曲も利用することで、さらにストレッチしやすくなります。
骨盤大腿リズム
私たちの身体は股関節を屈曲させると、骨盤も連動して後傾します。
このような現象を骨盤大腿リズムと呼び、股関節を90度屈曲させると、骨盤も10度~15度後傾するといわれています。
骨盤が後傾すると、骨盤と連結している脊柱も一緒に屈曲するので、脊柱の伸展筋群である脊柱起立筋や広背筋もストレッチしやすくなるというわけですね。
このような骨盤大腿リズムを使ったエクササイズとしておすすめなのが、ピラティスリフォーマーを活用したラウンドバック。
ピラティスリフォーマーを使ったラウンドバック
ピラティスリフォーマーを活用したラウンドバックエクササイズは、股関節の屈曲&骨盤の後傾ポジションをとるので、自然と脊柱を屈曲させやすい種目です。
そのため、反り腰姿勢で腰椎が屈曲しにくいという方に大変おすすめのエクササイズです。
さらに、過緊張な方が硬くなりやすい筋肉である、下腿三頭筋も同時にストレッチできます!
・キャリッジの前の方に座り、フットバーに足を置きます。
・両手はキャリッジを軽く握るようにしましょう。
・膝関節を伸展させたら、足関節を背屈して下腿三頭筋をストレッチします。
・脊柱全体をバランスよく屈曲させた状態でゆっくりとした呼吸を繰り返してください。
・2~3回呼吸をしたら、今度は膝関節を屈曲させた状態で呼吸をしましょう。
・股関節前方につまり感がある場合は、股関節を少し外転-外旋させましょう。
・頭部が前方偏位しないように、脊柱全体をエロンゲーションするイメージで行ってください。
・シュラッグしやすいので、肩を開くようにして行いましょう。
今回は、反り腰の改善エクササイズとして、ピラティスリフォーマーを活用したラウンドバックをご紹介しました。
ラウンドバックは、骨盤大腿リズムを利用して腰椎の屈曲を促しやすいので、脊柱を屈曲させにくいという方に大変おすすめのエクササイズです。
反り腰姿勢を整え、脊柱への圧迫ストレスの軽減することや、後縦郭の拡張を促すことは、痛みや不定愁訴の改善にも効果的です!
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理学療法士
中北貴之