エクササイズ

呼吸機能を高めるピラティスリフォーマーエクササイズ

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ヒトは食べなくても2~3週間は生きることができ、水を飲まなくても4~5日は生きられますが、呼吸をしないと5~6分しか生きられないと言われています。

それほど、私たちの生命維持に大切な呼吸。

今回は、そんな大切な呼吸機能向上に効果的な、ピラティスリフォーマーエクササイズについて解説いたします。

呼吸とは

まずは、そもそも呼吸とは何なのさ?というところから。

呼吸の最大の役割は、肺の中に大気を取り込み、体内の組織に酸素を届け、不要になった二酸化炭素を体外に排出することです。

ヒトが生きていくためには、細胞のエネルギー源となる酸素が必要ですが、呼吸によって賄われているということですね。

呼吸に関わる組織といえば肺です。

肺は胸郭に収納されており、胸郭の拡張と収縮によって呼吸が行われていますので、胸郭についても確認しておきましょう。

胸郭は、「胸椎・肋骨・胸骨」という3つの骨によって構成され、底面には横隔膜、肋骨の間には肋間筋などの筋肉が存在しています。

この胸郭と肺の間にある狭いスペースを胸腔といい、常に陰圧に保たれています。

横隔膜や外肋間筋などの吸気筋が収縮すると、胸郭の容積が拡大して、もともと陰圧だった胸腔内圧はさらに陰圧に傾き、肺が拡張されて空気が肺の中へと流入してきます。

そして、ある程度吸息活動が行われると、横隔膜が弛緩して胸郭は元の容積に戻り、二酸化炭素が放出されます。

つまり、普段無意識に行っている呼吸においては、呼気は受動的に行われているということです。
※努力性の呼気では腹筋群が収縮する能動的な活動となります。

横隔膜の機能は胸郭のアライメントが影響

安静呼吸時は、横隔膜が吸気の約80%を担うと言われており、横隔膜は呼吸運動において、とても重要な筋肉です。

そのため、呼吸機能を高めるためには、横隔膜が適切に機能している状態にすることが、必要不可欠です。

横隔膜は「胸骨・肋骨・腰椎」に付着し、弛緩時はドーム状になっています。

横隔膜がちゃんと収縮するためには、このドームがあることが重要で、ドームが失われると、横隔膜が可動出来る範囲が狭くなってしまいます。

例えば、オープンシザース姿勢のように腰椎から中位胸椎の伸展が強く、肋骨が過外旋していると、横隔膜はドームを失って平坦になるので、少しだけしか収縮することができなくなってしまうんです。

そのような状態では、胸郭の容積をしっかりと拡張することができず、一回の呼吸で大気を十分に取り込めなくなります。

そのため、腰椎や胸郭のアライメントを改善することは、呼吸への介入において非常に重要です。

呼吸機能を高めるピラティスリフォーマーエクササイズ

それでは、腰椎や胸郭のアライメントを改善し、呼吸機能を高めるのにオススメの、ピラティスリフォーマーエクササイズをご紹介いたします。

今回ご紹介するのは、ラウンドバック

ラウンドバックは、脊柱起立筋や広背筋といった、脊柱の伸展に作用する筋肉を抑制するのに効果的なエクササイズです。

骨盤大腿リズムやスプリングの張力によって、自然と脊柱の屈曲を促すことができるので、「きゃっとばっく」や「ロールアップロールダウン」などのエクササイズで、上手に脊柱の屈曲が出来ない方には特にオススメです!


今回は、呼吸機能を高めるのに効果的なピラティスリフォーマーエクササイズとして、ラウンドバックをご紹介いたしました。

呼吸は、ピラティス氏が指導の際に重要視していたと言われる基本原則の一つであり、生命維持にも欠かせない機能です。

腰椎や胸郭のアライメントを整え、適切な呼吸機能を維持、もしくは向上できるようにしていきましょう!

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最後までお読み頂き、ありがとうございました。

理学療法士
中北貴之

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