太ももの引き締めに効果的なピラティスリフォーマーエクササイズ
ももが太くなる原因には、体脂肪量の増加、筋肉の過剰な発達、骨格の問題など、様々な原因が考えられます。
今回はその中でも、筋肉の過剰な発達という原因に焦点を当て、太ももを引き締める為のエクササイズをご紹介いたします。
大腿四頭筋の過剰使用
ももが太く見えてしまう原因として、日常生活や運動時に大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を使い過ぎて筋肉が発達し、ももが太く見えてしまうケースが多くあります。
このようなケースでは、余分な体脂肪を減らすとともに、大腿四頭筋を過剰に使わないような、身体の動かし方を習得することが大切です。
この大腿四頭筋は、膝関節の伸展運動において主役となる筋肉です。
大腿四頭筋は非常に大きな筋肉で、それだけヒトにとって必要性があるということなのですが、過剰に使ってしまうと、スタイルの崩れにつながってしまいます。
それでは、どのような場面で膝関節の伸展運動が求められるのでしょうか?
膝関節の伸展運動は、日常生活動作のあらゆる場面で働きますが、特に椅子からの立ち上がりや階段昇降、ランニング動作などで多く活動します。
膝関節と股関節の協調的動作がポイント
ここで注目したいのが、椅子からの立ち上がりや階段昇降、ランニング動作など、膝関節の伸展運動の際には、同時に股関節の伸展運動も生じているということ。
つまり、膝関節の伸展に作用する大腿四頭筋を過剰に使い過ぎないようにする為には、膝関節と股関節をバランス良く、協調的に使えるようにすることがポイントなんです!
それでは、股関節を上手に使えるようにするためには、何が必要なのでしょうか?
股関節の伸展運動には、大殿筋やハムストリングスといった筋肉が主に作用しますが、実は、これらの筋肉をただ鍛えればいい、というわけではないんです。
大殿筋やハムストリングスを鍛えるエクササイズとして、上のイラストのような、うつ伏せで股関節を伸展させる方法があります。
このエクササイズでは、膝関節の運動はほとんど関与せずに、股関節のみを使う動作になりますよね。
これでは、膝関節と股関節を協調的に使う運動にはならない為、動作改善につながりません。
動作を改善するためには、その動作に類似したエクササイズをすることが大切になります。
例えば、駅の階段を登る動作で考えてみましょう。
駅の階段を登る時は、前足に体重を乗せ、体幹を前傾させた姿勢をとり、膝関節と股関節を伸展させる力を使って昇段します。
このように、しっかりと体幹を前傾させると、膝関節と股関節を協調的に使いやすくなります。
ところが、体幹を前傾させず、真っ直ぐな姿勢で階段を登ろうとすると、膝関節を過剰に使ってしまうことになるんです。
そのため、階段を登る動作で過剰に膝関節を使わないようにするためには、体幹前傾位での膝関節と股関節の伸展運動を行うことが、効果的だと考えられます。
そこでオススメなのが、バックワードランジというエクササイズ!
ピラティスリフォーマーを使ったバックワードランジ
階段を登る際の、膝関節と股関節の協調的な動作習得にオススメのバックワードランジですが、適切なフォームで実施することが難しい種目でもあります。
バックワードランジでは、しっかりと前足に荷重した状態で行うことが大切です。
ところが、後ろ足荷重になりやすいんです。
そこで、ピラティスリフォーマーの出番です!
ピラティスリフォーマーを使用したバックワードランジでは、前足に荷重していないとバランスが保てないため、自然と前足荷重での動作になります。
写真のように、しっかりと前足に荷重した状態でバックワードランジ動作を行うことで、階段を登る時の膝関節と股関節の協調的な動作を学習することができます。
結果として、大腿四頭筋の過剰な使用を抑えることができ、太ももの引き締めにもつながるということですね!
また、動作改善のためには、細かく動き方を教えてもらうよりも、自分自身で探索しながら動作を習得することが重要です。
ピラティスリフォーマーを使うと、細かい指示がなくても、バランスを保ちながら動作を遂行しようとして、脳はフル回転で動きを探索するので、動作習得のスピードも速くなります。
このような観点からも、ピラティスリフォーマーをはじめとした、様々なエクササイズツールの活用は、大変オススメです。
今回は、太ももの引き締めエクササイズとして、ピラティスリフォーマーで行う、バックワードスライドランジをご紹介いたしました。
膝関節と股関節の筋肉をバランス良く使えるようにして、太ももを引き締めていきましょう!
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理学療法士
中北貴之